ハイブリッドイベントの配信方法:会場カメラ、リモート登壇者、エコーのない音声
ハイブリッドイベントとは?どんな仕組みですか?
会場の参加者とオンライン参加者が同時に参加し、両方から発言できるイベントです。中心になるのは、ZoomやTeamsに参加する会場の「配信用PC」1台で、会場の目・耳・スクリーンの役割を担います。
必要な信号は3つ。会場映像を会議へ、リモート登壇者を会場へ、そしてエコーのない双方向の音声です。オンライン視聴者が多いなら、YouTubeへの一般配信を加えます。
会場カメラをZoomやTeamsに入れるには?
カメラをスイッチャーかUSBキャプチャーデバイスに入れ、配信用PCでそれを「カメラ」として選びます。ZoomやTeamsからは、切り替え済みの1本の映像に見えます。
Blackmagic ATEM Miniシリーズなど多くのハードウェアスイッチャーはUSBウェブカメラとして認識されるため、全景、登壇者アップ、スライドを切り替えながら、会議には1本のきれいな映像だけを送れます。
ノートPCのカメラをステージに向けるのは避けましょう。広すぎて遠く、オンライン側は何も読めません。
リモート登壇者を会場に映すには?
配信用PCのHDMI出力を会場のプロジェクターやLEDスクリーンにつなぎ、Zoom/Teamsをスピーカービューにします。リモート登壇者の声はPCから音響卓に入り、PAから流れます。
リモート登壇者は全員、前日にカメラ・マイク・回線をテストし、出番の30分前にも接続確認をします。
ハイブリッド会議のエコーを防ぐには?
エコーは、リモート登壇者の声が会場スピーカーから流れ、それを会場マイクが拾って本人に戻ることで起きます。解決策はマイナスワン(mix-minus)。音響卓からZoomへは、会場のすべての音から「Zoomの音声だけを除いた」ミックスを送ります。
具体的には次のとおりです。
- 会場で音声つきで会議に参加するPCは1台だけ。会場にいる他の参加者はマイクとスピーカーをオフにするか、参加しない。
- 配信用PCの音声入力は音響卓から(会場マイクのみ)。ノートPC内蔵マイクは使わない。
- 配信用PCの音声出力は音響卓の独立したチャンネルに入れ、PAには送るがPCには戻さない。
- 会場マイクはハンドかピンマイクで口元の近くに。遠くの卓上マイクは避ける。
1秒遅れで自分の声が返ってくるなら、1か3が間違っています。
ZoomミーティングやウェビナーをYouTubeで配信するには?
Zoomのデスクトップアプリから直接YouTubeへ配信できます。Zoom公式ヘルプによる条件と手順は次のとおりです。
- ホストがPro・Business・Education・Enterpriseのライセンスを持っている。ウェビナーにはWebinarsライセンスが必要。
- アカウント管理者がZoomのWebポータルでミーティング(またはウェビナー)のライブ配信を有効にする。
- ミーティング中に「詳細」→「YouTubeでライブ」を選び、ログインしてチャンネルを選択。
- タイトルと公開設定を決めて配信開始。YouTube側は約20秒遅れます。
細かく管理したい場合は、YouTube Studioで配信枠を作り、ストリームURLとキーをZoomのカスタム配信設定に入力します。ZoomのLive Streamingアプリなら最大3つのサービスに同時配信できます。
Teamsの会議をライブ配信するには?
TeamsはRTMPで外部配信します。IT管理者がライブ配信ポリシーを有効にした後、開催者が会議中に「Custom Streaming」アプリを追加し、YouTubeやLinkedInのRTMP URLとストリームキーを入力して開始します。同時に送れるのは1本です。
逆方向も可能です。管理者がRTMP-Inを有効にすれば、ハードウェアやソフトウェアのエンコーダーから制作済みの映像をTeamsの会議、ウェビナー、タウンホールに送り込めます。Teams内で本格的なマルチカメラとテロップを使いたい場合はこちらが向いています。
一般配信はZoomから?自前のエンコーダーから?
オンライン視聴者が少なければZoomから配信するのが最も簡単です。オンライン視聴が重要なカンファレンスなら、一般配信は自前のスイッチャーやエンコーダーから出し、Zoomはリモート登壇者専用にします。
そうすればYouTube視聴者はフル画質のカメラとテロップで見られ、Zoomの不具合で一般配信が止まることもありません。手順はイベントのライブ配信のやり方で解説しています。
ハイブリッドイベントに必要なスタッフ
| 役割 | 担当内容 |
|---|---|
| Zoom/配信オペレーター | 会議のホスト、登壇者の入室とスポットライト、一般配信 |
| 音声担当 | マイナスワンの設定、会場とリモートの声を明瞭に |
| カメラマン | 登壇者と、Q&A時の客席を撮影 |
| リモート登壇者担当 | 登壇者のテスト、待機室の管理、出番の合図 |
| オンライン司会補助 | オンラインの質問を集めて司会に渡す |
小規模な会議なら上の2つを兼任できますが、リモート登壇者が複数いるカンファレンスでは分けてください。
ハイブリッドイベント チェックリスト
- 配信用PCに有線回線、5Gバックアップも用意
- 配信用PCでZoom/Teamsにホストまたは共同ホストとしてログイン
- スイッチャーまたはキャプチャーデバイスを配信用PCに接続
- 配信用PCから会場スクリーンへHDMI
- 会場の音響チームとマイナスワンを確認
- リモート登壇者は前日にテスト済み、緊急連絡先も確認
- スライドを事前に回収
- 進行表を司会、会場AV、スタッフで共有
- 会場の番組映像をローカル録画
ハイブリッドイベントでよくある失敗
- エコー・ハウリング:会場で2台目のノートPCが音声オンになっている。
- 会場の質問がリモートに聞こえない:会場からの質問にマイクを使っていない。質問者には必ずマイクを。
- 会場Wi-Fi:途中で配信用PCが落ちる。
- スライドのずれ:リモート登壇者の画面共有のフレームレートが低い。スライドは会場から出す。
- チャットを誰も見ていない:オンラインの質問がステージに届かない。
台北でのハイブリッドイベントの費用は?
当社のハイブリッドイベント対応は、録画またはライブ配信への追加でNT$12,000〜18,000(税別)です。カメラ1台の配信は半日NT$28,000〜35,000、2〜3台+スイッチャー担当で半日NT$50,000〜65,000。詳しくは料金表、台北のセミナー撮影・配信をご覧いただくか、お見積もりをご依頼ください。収録内容をあとでオンライン講座にする場合はオンライン講座・セミナー撮影ガイドもどうぞ。
よくあるご質問
ZoomのミーティングやウェビナーをYouTubeで配信するには?
ホストにPro・Business・Education・Enterpriseのライセンスが必要で、ウェビナーにはWebinarsライセンスが必要です。管理者がZoomのWeb設定でライブ配信を有効にした上で、ミーティング中に「詳細」から「YouTubeでライブ」を選び、ログインしてタイトルと公開設定を決めて配信を開始します。YouTube側は約20秒遅れます。
Microsoft Teamsの会議はライブ配信できますか?
できます。IT管理者がライブ配信のポリシーを有効にし、開催者が会議中に「Custom Streaming」アプリを追加して、YouTubeなどのRTMPサーバーURLとストリームキーを入力します。同時に送れるRTMPは1本だけです。
ハイブリッド会議でエコーやハウリングが起きるのはなぜ?
会場内の別の端末がマイクとスピーカーをオンにしている、またはリモート登壇者の声を会場マイクが拾ってZoomに戻している場合がほとんどです。会場で音声をつなぐPCは1台だけにし、音響卓からマイナスワンでZoomに送ってください。
リモート登壇者は自分でスライドを映せますか?
画面共有で可能ですが、事前にスライドを送ってもらい、会場側で合図に合わせてページを送る方が安定します。
ハイブリッドイベントには何人のスタッフが必要ですか?
小規模な会議ならPCと音声を兼任する1人で回ることもあります。リモート登壇者がいて一般向け配信もするカンファレンスなら、Zoom/配信担当、音声担当、カメラマン最低1人を想定してください。
見積もりツールなら、時間、カメラ台数、オプションを数秒で合計できます。